仲居の和美。其の三
〜堪忍やでエ〜

彼女が布団を延べ終えるのを待って、私は浴衣を脱いで裸に成ると、
さっさと布団の上へ横になりました。彼女はそれを見て、
そそくさと入り口の戸に施錠すると、部屋の灯りを消して戻って来ました。

「なあ、部屋、暗うしてもええやろう?」
彼女は膝でたって、枕元のスタンドの灯りを消して、暗くなった枕元で、
浴衣を脱いでいるのか、サラサラと衣擦れの音がしていましたが、
やがて裸に成った彼女がするりと隣へ潜りこんで来ました。

私は待ち兼ねた様に抱き寄せて、唇を合わせました。彼女は裸の胸を私の胸に
押し付ける様にして抱き付け、激しく舌を吸いながら太腿に両脚を絡ませてきました。

しっとりとした陰毛が股の付け根の辺りに触れ、
オメコから滲み出ている冷たいものがベットリと私の肌を濡らしてきます。

私は左手をふくよかな彼女の腹から下の方へ進めて、小高い陰阜を一面に
覆っている陰毛を掻き分けるようにして割目を弄りました。

パックリと大口を開いたオメコの割目には、既に淫液が溢れんばかりに湧き出していて
ヌルヌルッと指を濡らしてきます。そのヌメリを指先に擦り付け、親指の腹で大豆ほどに
勃起したサネ頭の裏側を下から上へ忙しく擦り立てました。
「あア、あアッ、あッ!あ、あアッ・・・」
と彼女は喘いで、ピクピクとオメコを震わせ、切なそうに腰をくねらせます。

空いた人差し指、中指、薬指を割目に添わせて下へ下げ、膣口の辺りを弄ると、
膣の入り口の秘肉は充血で膨れ上がり、ムククムと外へせり出して、
指先へ絡みつくように、また膣の奥へ吸い込む様に蠢いて来るのでした。

私のチンポは言うまでも無く最前からカッカカッカと熱を帯で痛いほどに勃起していましたが、
彼女はそっと手を伸ばして、それを指先で軽く握り締め、
亀頭の首を二本の指の股で挟んで、親指の腹で鈴口の辺りを擦り始めました。

亀頭の先から早くも先走りの淫液がドロッと流れ出ていますが、
それを彼女は指先へ付けて益々巧みにいじり回すのです。

何処で身に付けたものか、真綿で包んで撫で回すようなその技巧に、
挿入する前から私は気を遣りそうになってきました。

睾丸の底で頻りに蠢くものがあり、それが込み上げるようにチンポの先へ
昇ってくる気配を示しますが、二度、三度とそれを押えておいて、
膣口を撫で回していた二本の指を、ベトベトになった膣の奥へグイと差し入れました。

その指先をザラザラとした膣襞が、緩くまた強く締め付けてくるのです。
ひょっとしたらこれが噂に聞く「タコツボ」というやつか。内心そう思いながら、
コリコリした子宮口の丸い突起を撫で回していると、
指がふやける程の多量の淫液を、ゴボゴボと流して来ました。

「あア、エエわ、エエわ。なア、もう入れて、入れて頂戴」
彼女は熱い息を吐き出して、縋るように喘いでいましたが、
「なあア、早よう、早ようッ」
そう言った次の瞬間には私の体を跳ね除ける様に押し倒して、
腹の上に跨り、屹立しているチンポを慌ただしく掴んで、
その先をベトベトに濡らしたオメコへあてがって、割目に沿って二度、三度
擦ったと思うと、グワッと口を開いた膣口へ咥えて一気に腰を落としてきました。

熱鉄のように硬く怒張したチンポが、一気にズボズボと毛際まで入り込み、
あわや睾丸迄飲み込まれそうになると、すかさず彼女は腰を浮かして
「の」の字を描くように巧みに腰を回し始めました。
同時に彼女の鼻息が荒くなり、
「あアア、あア、あアっ・・・」
と感極まったヨガリ声が頻りに彼女の口から漏れてきます。

私は彼女の腰の動きにリズムを合わせて、下からチンポを激しく抜き差しし、
奥へ入れては亀頭の先で子宮口をグリグリグリと擦り立てます。
「あア、エエわ、エエわ・・・あア、ええチンポや、ええチンポやワ」
と彼女の腰遣いが次第にしどろもどろになり、ヨガリ声を消す為に
口に何かを咥えたとみえて、モグモグと押し殺したような呻き声に変り、
息遣いが更に激しくなって来ました。

下から突き上げれば、腰を落としてそれを受け、巧みに尻を廻して、
火の出るような激しい茶臼合戦が続きました。

「あア、オメコが、オメコが・・・オメコが痺れるようや・・・」
突然、彼女が思いがけないようなはしたない言葉を喘ぎ喘ぎ叫び始めました。続いて、
「イク、イクッイクッ!」
と訴えるように叫んだ途端、亀頭の周りが暖かい秘肉で扱かれるに締め付けられ、
目くるめくような快感が睾丸から背中を通って脳天へ、ズキンと貫くように昇っていったと
思う間もなく、天にも昇る気持ちでドビュッドビュッ、ドクドクドクと射精してしまいました。

カリ先が痛い程の射精をし終わったのと同時に彼女は身体を支えていた
腕の力を抜いてガックリと私の胸の上へ崩れて来ました。

チンポをオメコに押し付けるようにして、挿入したままで、絡まりながらゴロリと横になり、
股間に冷たく流れ出す淫液を拭おうともせずに、
「ハア、ハア」と肩で息をしながら暫くそのままの姿勢でいました。

「カズミさアん、カズミさアん!」
と階下で叫ぶ女の声に、私の胸に顔を埋めて、ウトウトしていた彼女は、
慌てて飛び起きました。

それから枕元のスタンドの灯りを点けると、後ろ向きになって、慌しく浴衣を着て、
部屋の隅にある姿見の前へ座って、乱れた髪を整えると、
浴衣を着付けを直し始めました。

腹這いになって鏡に映るそんな姿を眺めていると、先刻始めて身体を交えた
女なのに、もう長い間交際を続けている愛人のような錯覚を覚え、
思わず愛しさに似たものを覚えるのでした。

そんな私の胸の内を知ってか知らずか、慌しく身繕いを終えると、
彼女は振り返りざま、「堪忍やでエ・・・」
と言う言葉もそこそこに部屋を出て行きました。
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