永瀬夫妻との夫婦交換。其の五
〜一気苛性に〜

「ひどいわ。自分だけ一人でイクなんて」
「蟻の門渡りから、尻の穴を舐められるのは初めてだったのです。
 それはなんとか我慢できたのですが、
 口の中で鈴口に舌を感じたらもう限界を越えてしまいました。すみません」

赤くなって恥らう永瀬さんの顔が、初心者らしく初々しかった。
が、放出してしまうと急速に醒めてしまわれ、自分の身体にお湯を掛けると、
さっさと風呂から出てしまわれたのである。

男はどうしてこう急速に醒めるのか、女には判らない男の不思議な生理である。
これから由美子が愛撫されるものと期待し媚肉の奥が熱くたぎっていて、
女芯もツンと充血しているのに、何かはぐらかされた気持ちである。

気持ちを持ち直し、お風呂から出ると、客間の蒲団の上で待っている永瀬さんの
沸きに身体を横たえた。折れそうな細いくびれ、なまめいた曲線の豊満な腰つき、
そして尻のあわいに垣間見る深い亀裂の谷間・・・
由美子は自慢の裸身を無防備にさらした。

永瀬さんは由美子の背後から、スプーンを重ねたように身体を密着させ、
後ろから唇を貪るように舌を絡ませてきた。さらに唇を移動させて、首筋を舌でなぞられる。
次に耳朶を唇でついばんで、襟足へと舌を滑らされる。其の都度快感が背中を走り、
由美子は息を震えさせながら仰け反るように身体を反転させると、
すぐに手で乳房を掴まれる。乳房は期待から張っていた。
押さえ込む永瀬さんの手を、弾力が押し返していた。

指先で乳首を捏ねられると、
「ああ。もうきちゃいそう」
うわ言のような言葉が口から漏れ、尾を引くように続いた。

その時二階から貴方達の会話、そして叫ぶような奥様の加奈さんの悦びの声が
聞こえてきたのです。
「どうです、奥まで届いていますか」
「はい。奥まで入っています」
「もっと奥まで入れますから、腰を持ち上げるように突き出してください」
「うーん、入りすぎたみたい。あっ奥の方が良く成ってきて駄目になりそう」
「ここですか」
「あっ、そこ、そこです。ああ〜」

切なげに息を震わせている自分の妻の声に、永瀬さんは身体をピクッとさせて
動かなくなってしまわれた。
「あなた、ごめんなさい。もうわたし駄目なの」
それは奥様の加奈さんが、気を遣る事をご主人に許しを求めている声だった。
永瀬さんは二階から聞こえる自分の妻の声に神経を集中してしまわれた。

「あっ、いくいく、いっちゃいます」
「僕も、うーんっ、あっ・・・」
「あ、熱いのが、またいっちゃう・・・」
身体を震わせるように、連続して上り詰める自分の妻のアクメの声に、
永瀬さんのペニスは見る見るうちに元気が失せていった。
初心者が落ち込む、自分の妻への嫉妬である。
あまりにも、態度が急変したので、思わず由美子が、
「奥さんが心配なの」
と尋ねると、
「はい、胸が苦しいくらいです」
「あら、どうして」
「あんなに喜んで、私への愛情が変ってしまわないかと心配なのです」
「そんなの杞憂よ、今度は私達が楽しむ番ですわ。由美子にも悦びを与えて」
「・・・ごめんなさい」

小田原提灯のように、縮こまったペニスを扱きながら由美子が、
「駄目みたいね。加奈さんの所へ行きたいんでしょう」
「はい」
「まあ〜正直ね。加奈さんは何回も達したのよ。声が聞こえたじゃない。それでも」
「だから心配なのです。行かせて下さい」
と永瀬さんは言ったという。以上、次の日、我が家の閨房で由美子が話してくれた
客間での二人のいきさつである。

そのとき、私は二階の寝室で、ティッシュで後始末をしていると、
階段の軋む音がして永瀬さんが部屋に入ってこられた。
加奈さんはまだ陶酔が覚めやまぬ目で、蒲団の上で全裸のままご主人を迎えられた。

ハッと驚く奥様の加奈さんをご主人は、押さえ込むように抱き、
「加奈、加奈が欲しい」
あれほど気を遣ったばかりなのに、女の性は貪欲だった。

「ああ〜あなた。抱いて・・・」
奥様の加奈さんがご主人の背中に手を回すように抱きつくと、
それと同時に一気呵成に貫通して、
「ああ〜いいっ、やっぱりあなたがいい・・・」
奥様も甘える様にご主人の胸に頬をすりつけ、一体感にすすり泣かれた。
夫婦交換を楽しんだ直後の夫婦の交わりの素晴らしさの実演である。

「そうよ、これがあなたの。いいっ、もっともっとよ」
その素晴らしさを知っているだけに奥様の鼻にかかった甘い声に心残りを感じながら
階段を下りた。

由美子が側に寄ってきて、
「初めての経験だけに、異常に興奮していらっしゃるのね」
「これであの二人は大丈夫だろう」
「そうね。この世界を一度味わうと、抜けられなくなるもの」
「どう、由美子は楽しめた」
「ううん、口の中で出されて飲み込まされただけなの。
 男ってどうして最初は失敗するのかしら。女が期待して居るのに何時も期待はずれ」
「今度は大勢で楽しもう。大勢なら失敗が無いから」
「初心者は喜ばれますものね。
 暫らくは加奈さん、モテモテで、相手に困らないはずだわ」

そう言って由美子は私の勃起したペニスを握り締めて
熱したぎった股間に導くのであった。
END
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