私は、綾子さんの表情から絶頂が近いと見て、今度は一緒に果てようと、
動きを早めペニスの先端で子宮口を突き立てた。
「あっ、死ぬっ、死ぬっ、死んじゃう」
絶頂を告げる綾子さんの声に私はついに耐えられなくなった。
ズキン、ズキンとペニスの中を走り抜ける精液を、今日ほど鮮明に感じた事はなかった。

奥深く射出し、満足を得た私はペニスを抜き、綾子さんの横に、ゴロッと仰向けに成った。
私の股間には戦い終えた濡れたペニスがぐったり横たわっている。
「夫婦交換の後始末は、奥様が口でなさるのですよ」
とっさに思い付きを言った。

不思議そうな顔をなされたが、それでも綾子さんは、けだるそうに身体をずらし、
私のペニスに唇を寄せられた。
「ありがとう、良かったわ。このオチンチンが綾子を夢中にさせたのね」

口で清めながら綾子さんは、何度も頬ずりし、傷跡を舐めて癒す犬の様に、
滲み出る残精をペロペロ舐めとって下さった。

あっと言う間の二時間だった。あわてて洋服を着て時間を気にしながら、
綾子さんをご主人に返すためにホテルを出た。綾子さんの顔は何度も気を遣っだけに
艶がある。心地良さそうに笑みを浮かべながら、私の腕に縋っておられる。

約束の場所、日本料理の「いけす」前でご主人が妻の由美子の腰に手を宛がい、
心配そうに私達を待っておられた。

綾子さんは私に縋っていた腕を解き、小走りにご主人の胸の中に飛び込み、
顔を埋められ訴えるように、
「あなた、ありがとう。良かったわよ」
妻の変化に戸惑いながら、ご主人が私に目線を向けられた。

「こんなに感じたの初めてだった。何度も何度も泣かされちゃったわ。
　あまり良すぎて、あなたに申し訳なくて」
ご主人に報告なさる声を横で由美子は微笑みながら聞いていた。

先程まで、由美子の腰に宛がわれていた手は、今では確りと綾子さんを抱き抱えられていた。

「あっ」綾子さんは小さい声でご主人に何ごとか訴えられた。
「・・・・」複雑な表情をしながら、ご主人が私を見られる。
綾子さんの言葉を聞いた由美子が突然ムッとした顔で二人から離れ私の腕を取り、
「さあ、帰りましょう」と、せかした。
何を聞いたのか疑問を持ったが、どうせ今夜聞き出すのだからと思い、帰路についた。

夫婦交換を終えた後の閨房には、毎度の事ながら新鮮な驚きがあった。その夜、
「今日のご主人ったら、イヤらしいのよ」
と言いながら、求められた体位を積極的に実行して見せてくれる。
交換の経験を積む度に、夫婦の性はどんなに淫らになっても、
もっともっと淫らに成れるような陶酔を与えてくれる。

おそらく私達と同様に、秋山さん夫婦も今日の夫婦交換が前戯になり、
明け方まで求め合われることだろう。

別れ際に聞き取れなかった綾子さんのご主人への訴えは、
「あなた、あの方のが、中から出て来るわ」と言うものだった。それに答えご主人は、
「きっと一杯だされたんだよ」
「あっ、また流れ出てきた。困るわ。パンティが濡れてしまうわ」
と綾子さんは言ったそうだ。
この会話を聞き、由美子は思わず嫉妬したのである。

ご主人が由美子に、イヤらしい体位をさせたが、由美子は満たされなかったらしい。
初心者の夫婦交換は、男性の妄想で失敗することが多い。
自分だけの持ち物である筈の妻が、両足を拡げ切って、いつも自分を迎えるあの姿勢で
交換相手のご主人にペニスを嵌められ、声を出して悶えている姿態を想像し、
逆上して不能になることも有ると言う。

初心者である秋山さんのご主人も、由美子を何度もよがらせて楽しませるまでは
至らなかったらしい。
「初心者の初々しさはあっても、ベテランの方に比べたら夫婦交換の魅力には欠けるのよ。
　つまらなかったわ」
と由美子は呟いて、口直しとばかりに、私を激しく求めるのであった。

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