姉の千恵子と伯母の喜美代四十歳。其の一
◇初めて見た事◇

裏の森で木の葉ずくが鳴く時代の初夏の頃の思い出話をしてみようと思う。

夜の鳥の声も聞こえず、のんびりとしていた村も今や街と化してしまったが、
性に痺れるような興味のあったあの時代がたまらなく懐かしく思うのは
私一人だけだろうか。

姉の千恵子が私の肩を揺すった。
「ほらっ、下で何か音がしてない」
寝ぼけた眼で耳を澄ませて見たけれど特別の物音は聞こえなかった。
母さんが帰って来たんじゃないかと言うと、ずっと前に誰かと一緒に来たと言った。
「ねぇ、泣いてる様な変な声聞こえない?」
私は布団から起き上がって下に行こうとすると、ダメだと、引き止められた。

姉は私を階段の踊り場に連れて行って、足元の居間と奥の客間を覗かせた。
客間の襖は開いていて、母親が半裸で男に押さえつけられ声を殺して喘いでいた。

良く見ると母の白い腕は男の首にまきついて、白い股が身体の上に重なって、
うねうねと動いている男の裸の尻に絡みつき、ゆらゆらと揺れていた。

私と姉は頬を寄せ息を詰めて、居間の明かりに半分照らされた男女の
絡み合いに見入っていた。

私の背中を抱くようにしゃがみ込んだ姉の身体はうっすらと汗ばみ、
むっと下腹部から酸っぱいような匂いが立ち込めた。
乳首が尖って浴衣越しに私の肩甲骨あたりに擦りつけられていた。
暫くの間、大きく細かく腰を蠢かせて居た姉と私は、動きを止めて上下入れ替わっていた。

母は身体に纏わり着いていたシュミーズを脱ぎ、全裸に成って男の腰を跨いで、
ユラユラと腰を揺らし始めると、乳房が重そうに揺れ、すかさず男の手が伸びて、
二つの乳房を掴んで腰を煽り、ああ、はあ、という溜め息の様な息を吐くのが聞こえた。

「すげえなあ・・・」私はかすれた声で姉に囁いた。
姉はそれには答えず、細かく身体を震わせて息を弾ませ、
乾いた喉にゴクリと空唾を飲み込んだ。

どれくらい時間が過ぎたのか、覗いている二人には長かったようでもあり、おっという間の
ことにも思えたが、母親と見知らぬ男はひしと抱き合って、ううっと呻いて動きを止めた。

本能的に何かが終ったのを察知した私達は、階段の踊り場から二階へと足音を殺して
這い上がって私の布団に戻った。
ごろりと身体を倒しても、握り合った私と姉の手は汗ばんだまま離れなかった。

『おれ、オマンコするの初めて見た。すげえなぁ・・・・姉ちゃんは』
「あたしだって初めてだよ」
姉の手が私の下腹部に触れ、ぴくっと引っ込められた。
「あらっ嫌だ。道夫のこんなんなってる」
『千恵のオマンコもビショビショかぁ』
「いやあねぇ。しょうがないだろう。あんなん見せられたんだもん」

お互いにパンツの上から相手の性器を弄り回し、
此の儘では済まない気分に成っていた。
『姉ちゃん、嵌めさせてくれ』
「だめだよ。そんな事、姉弟だろう・・・」

私の指は若草の生え始めた陰丘の下のびっしょり濡れている割れ目深く、
下着の布越しに入り込んでいたし、姉の掌には硬くそそり立った陰茎が握られていた。

一階では母と男が身体を洗うらしく、風呂場で人の動く気配がしていた。

姉に私の願いを一蹴されて、渋々姉の股に強く締め付けられて、
濡れていた指を引き抜いて、鼻に持っていって匂いを嗅いだ。

勝手口のガラス戸が閉まって、足音が去って行った。
『男は誰なんだろうね。すげえでかいチンコだったね』
母と男が身体を入れ替える時に、
ちらっと見えた陰茎は大きく勃ち揺れていた。
ズブズブと言う感じで、母の尻の間に埋もれて行った、
黒光りしたものを姉は思い出した様だ。

「ほらっ、あたしの胸、まだこんなにドキドキしてる」
姉は私の手を取って乳房の上に置いた。
寝間着の薄い布越しに、掌に入りきってしまうほどの大きさの
硬い乳房を握ると、痛いと外されてしまった。

「そんなに強くしちゃ痛いんだよ」
『じゃあ、俺のをいじってくれ』
私はさるまたを脱いだ。

私の陰茎の根元にはひょろひょろと陰毛が生え始め、
陰茎もかなりの太さがあり、先も半分剥けて、
姉の手でしごかれると、亀頭が露出した。

オナニーを覚えて射精の快感を知っていた私は、
姉の手でしごいて貰いたくて腰をうごめかせた。
陰茎を握った経験のない姉は強く握りすぎた。
「もっと、そおっとだよ」と言われても、加減が判らない。

乳房を握ったり擦ったりしていた私の手は、自然と下腹部に降りて行って
邪険に振り払われたが、何度も同じ事を繰り返して居る内に、
姉は抵抗を辞め、何時の間にかズロースも脱ぎ、
二人はむき出しの性器を不器用に愛撫し合っていた。

階下の柱時計が夜中の零時を打っていた。
母は眠ってしまったらしく、しんとしていた。
触り合って居ると陰茎の収まりが着かなくなり、姉の陰部に指を埋めて、
嵌めさせてくれ、としつっこく頼むと、姉も抱き合い、弄られて居る内に
理性が麻痺したらしく、諦めて言った。
「おつっけるだけだよ。触るだけだよ」
と仰向けに股を開いた。

開いた股の間に膝をついた私は陰茎を握って姉の割れ目を探ったが、
「痛い、違う」と言われて焦った。
姉に手を添えられて、熱いくぼみに先を押し付け、体重をかけた。
ズルズルと陰茎の先が入りかけると、
姉はいきなり股を閉じ陰茎の侵入を拒み、私の身体を押し退けた。

膣口から押し出され、太腿の間に陰茎の先を押し付けた侭、
ひくひくと射精した。
「道夫、気持ち良かった?」
『うん、で、姉ちゃんは』
「少しだけね。チョツト痛かった」
『ごめんな。おれ、初めてだから、あの男みてぇに上手にできねんんだ』
「そんなの当たり前だよ。段々上手になるよ」
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